Overview
ContentsEditorを利用して既存データからMODを制作する方法。(備忘録的)
0.注意
・このガイドでは、ゲームプログラム付属のツールを使って内部データを変更するMODを簡易的に作るものとします。
内容を悪用することでチート的な効果を加え、ゲームバランスを崩壊させることも可能ですが、あくまでそういう用法ができると言うだけであり、筆者は積極的に推進するものではありません。
・また、読者がガイドに基づいて(過激な)MODを制作しフォーラムやワークショップにアップロードしても、筆者は一切の責を負いません。良識ある利用をお願いします。
・筆者はModderではありません。ここに書かれている内容は単にツールの使い方に関する備忘録のようなものです。
よって、新ユニットの作成方法などの専門的な質問にはお答えしかねます。
・ここで使用しているゲームプログラムで、編集した内容を消すことで簡単に変更内容をリセットできます。MODそのものを消すこともできます。ツールを使用している限りゲームデータに取り返しのつかない変更は加えられませんのでご安心下さい。
1.modを作成する
ここでは実際にMODを作ってみるものとします。
例として、プロメテアンを強化するMODを制作するものとします。
- あらかじめ64*64pixelの画像を用意します(このガイドの画像もそれ用に5秒で作ったものです)。
- 一旦ゲームを終了し、ランチャーを開きます。
- 中央の「ゲーム設定」タブを選択し、少し下にスクロールします。
- ゲームセクションの「MODツールを開」を選択します。PackageManagerが起動します。
- Fileから「New」を選択します。
- MODの名前を聞かれるので半角英数でMOD名を決定しましょう。今回は「Test」とします。
- (マイドキュメント)Paradox InteractiveAge of Wonders PlanetfallModsにmodの中核となるacpファイルと各種フォルダが作成されます。
- 上部Toolから「ResourceEditor」を開きます。
2.ResourceEditorでデータを編集する
実際にResourceEditorで既存データを流用し、MOD編集に必要なパッケージを展開してみましょう。
- ResourceEditorが開いたらまず右のモデルウィンドウと中央のデータウィンドウの境目を右にドラッグし、データウィンドウを大きく表示させるようにします。
- 左上のFileからOpenを選択します。
- SteamLibrarysteamappscommonAge of Wonders PlanetfallContentTitlePacksUnitPropertiesフォルダを開きます。
- Upgrades_Promethean_UnitProperties.rpkを選択します。
- 展開が完了したら上部CategoryからUnit Upgrades Promethean – Aegis Tankを選択します。
3.実際にいじってみよう(イージスタンク編)
ここではイージスタンクを強化し、Tier3にふさわしい性能を与えることを目的とします。
まえがきの通り、ここからはチート行為にも属する手順を扱います。ご注意下さい。
まず、全てのアビリティには各種属性を付与することができ、これがアフォーダンス的にアップグレードの装備可不可を決定します。
例えばイージスタンクのForce Projectorにレーザー属性を追加すると、Wide Force Blast側にレーザー属性がなくともシステム側がそれを探知し、Force Projectorを持つユニット(イージスタンク)にレーザーアップグレードの装備を許可します。
そこでレーザーアップグレードのシールドオーバーヒート装置を装備させると、Force Projectorのみに装置の専用プロパティが適用され、攻撃毎にシールドを1低下させます。
一方Wide Force Blastは装置の専用プロパティが適用されず、装備することによるダメージ上昇(+20%)のみが適用されます。
イージスタンクのメイン武器であるフォースプロジェクターは単発の割に威力も性能も低く、嫌がらせ程度にしかなりません。これを強化します。
- 右の「1 Force Projector Ability」を選択して右クリックし、「Create Mod」を選択します。その項に[M]マークが付きます。
- 中央下の「AbilityLogic」セクションの「Modifiers」横のドットが入った四角を選択します。
- 2つのリストがある新規ウィンドウが表示されます。Selectedが「適用される武器プロパティ」でAvaliableが「適用できる武器プロパティ」です。
- 今回はノックバック(成功力:撃8)と窒息(成功力:火8)を追加するとします。リスト下部の「Thermal – 」と書かれた列までドラッグします。
- Thermai – Knockback Extra Effect (Chance – Good)を選びます。なお、Normalが成功度4(連続攻撃用)、Superが成功度12です。
- 中央の「<<」を押すと右から左にそのプロパティが移動します。これでプロジェクターはノックバック効果を得ました。
- 同様にThermai – Choking Extra Effect (Chance – Good)を選びます。これでイージスタンクの主武器は追加パーツなしに窒息を与え、さらに1マス後退させるようになります。
イージスタンクはプロメテアン製なのにメイン武器がThermalでないせいで、ほとんどの強化オプションを積むことができません。ならばこれもいじってやればいいのです。
- 「AbilityLogic」セクションのRequisite横のドットが入った四角を選択します。
- 2つのリストがある新規ウィンドウが表示されます。Selectedが「適用される武器属性」でAvaliableが「適用できる武器属性」です。
- 今回はレーザー属性とプラズマ属性、ついでに音波属性(DLC2)を入れてやりましょう。
- Laser Technologyを選択して中央の「<<」を押すと右から左にそのプロパティが移動します。
- 同様に「PyrX」「Sonic」属性を加えることでプロジェクターがレーザー、プラズマ、音波属性を持つようになりました。
- しかしまだMODを装備する条件を満たしていません。左の「9 Force Projector Upgrade」を選びCreate Modを押します。
- Upgrade Conbined Logic横のドットが入った四角を選択します。
- 先程と同様に「Laser Upgrade」「Sonic Upgrade」ついでに「Promethean Mod」を右から左に移動します。
- 「OK」を押します。これでレーザー・音波に加えてプロメテアンのアップグレードを適用できるようになりました。
さて、これでアップグレードを適用できるようになりました。しかしプロジェクターは単発22ダメージ、ここまで性能を盛ってアップグレードの選択肢も増えたのですからバランスを取って少々弱めてみましょう。
- 右の「4 Force Projector Normal Effect」を選択して右クリックし、「Create Mod」を選択します。
- Kinetic(衝撃属性)を22から18にします。これでプロジェクターの威力は「衝撃属性」「単発」「18ダメージ」となります。
- Kinetic(衝撃属性)を22から12、Thermal(炎熱属性)を0から6にすることで衝撃と炎熱のハイブリッド属性にすることもできます。ただし属性が増えるとその分耐性での軽減量も増える点にご注意下さい。
ついでにWide Force Blastも強化してみましょう。こちらは威力を一段と弱め、射程を増やし、AoEをばら撒いてクラウドコントロール風味を与えてみましょう。
- 右の「12 Force Projector Normal Effect」を選択して右クリックし、「Create Mod」を選択します。
- 中央下の「AbilityLogic」セクションの「Modifiers」横のドットが入った四角を選択します。
- 前回と同様にノックバック(成功力:撃8)と窒息(成功力:火8)、ついでに無力(Cripple)と減速(Slow)も追加しましょう。恐ろしい!
- 「AbilityLogic」セクションのRequisite横のドットが入った四角を選択します。
- 前回同様に「Laser」「PyrX」「Sonic」属性、ついでにExplosive属性も加えましょう。ああ神様!
- Accuracy Setting Link項のResourceを「Rocket/Missile / Range 7」にします。これでブラストはロケットランチャーのような挙動を取ります。
- 右の「15 Force Projector Circle Effect」を選択して右クリックし、「Create Mod」を選択します。
- Kinetic(衝撃属性)を14から8にします。これでブラストの威力は「衝撃属性」「単発」「10ダメージ」となります。お慈悲を!
- 左の「18 Wide Force Blast – Upgrade」を選びCreate Modを押します。
- 先程と同様に Upgrade Conbined Logicで「Laser Upgrade」「Sonic Upgrade」ついでに「Promethean Mod」「Explosive」を右から左に移動します。
- これによりイージスタンクはレーザー・音波・プロメテアンに加えてディバーの爆発アップグレードを適用できるようになりました。もう止められない!
これによりイージスタンクは多くのMODを装備でき、かつデバフをばら撒いて敵を操作できるようになりました。
…なお、こうした変更は敵として出てくるAIイージスタンクにも適用されます。プロメテアン保管庫に踏み込む際は十分注意しましょう!
4.実際にいじってみよう(アップグレード編)
ここではプロメテアンのユニットアップグレードを改変する方法を記します。
まえがきの通り、ここもチート行為にも属する手順を扱います。ご注意下さい。
まずパイレックス吸収パネルと危険物防護のアップグレードが分かれている上、軽減量が4では大したものではありません。
そこでまずは危険物防護(Hazmat Protection)のアップグレードを強化し、装備条件も緩和します。
- 右の「13 Hazmat Protection Biochemical Defense Ability」を選択して右クリックし、「Create Mod」を選択します。その項に[M]マークが付きます。
- 中央下の「Unit Defence」セクションのKineticを2、Biochemicalを8、Thermalを2にします。これにより衝撃属性に2、酸毒属性に8、炎熱属性に2の耐性を獲得します。
- 右の「16 Hazmat Protection Biochemical Upgrade」を選択して右クリックし、「Create Mod」を選択します。
- Unit LogicセクションのRequired Upgrade Requisites項のFobidden Requisites横の四角をクリックします。
- 左のAnimal Requisiteを選択して「>>」をクリックします。これで動物も危険物防護を装備できるようになりました。
- 右のEtherial Requisiteを選択して「<<」をクリックします。これで非実体ユニットは危険物防護を装備できなくなりました。
- Type Resource LinkセクションのResource項を選択し、Defence Mod – Tier7+++: +20 Healthを選択します。これでこのアップグレードを装備するとヘルスが20追加されるようになりました。
過熱プラズマアクチュエータは焼身基盤のプラズマ版です。このプラ厨しか装備できない装備を焼身基盤のようにレーザー持ちにも装備させられるようにします。
- 右の「57 Superheated Plasma Actuators – Upgrade」を選択して右クリックし、「Create Mod」を選択します。その項に[M]マークが付きます。
- Unit LogicセクションのRequired Upgrade Requisites項のRequired Requisitesにて、いったん全ての項目を外します。
- Laser UpgradeとPromethean ModをSelectedに戻します。これでレーザー装備者とプロメテアン属性持ちが装備できるようになりました。
フェニックスボムランチャーは極めて強力なアップグレードですが、ボムの威力が過剰になるのを防ぐためにShieldを上げるようになっています。
装備効果を変更するとともにパイレックスパネルの範囲も拡大し、パイレックスパネルによるプロメテアンの恩恵を活かせるようにします。
- 右の「57 Phoenix Bomb Launchers – Upgrade」を選択して右クリックし、「Create Mod」を選択します。その項に[M]マークが付きます。
- Type Resource LinkセクションのResource項を選択し、Offense Mod – Tier7: +30% Increaseを選択します。これでこのアップグレードを装備すると火力が30%追加されるようになりました。
- Unit LogicセクションのRequired Upgrade Requisites項のRequired Requisites横の四角をクリックします。
- 右のリストから全てのRequisiteを選択して「>>」をクリックします。これで装備するための条件が削除されアーボリアンだろうがサイフィッシュだろうがボムランチャーを装備できます。
- 今度はForbidden Requisites横の四角をクリックしてGrowthとXenoplagueを指定します。浄化すべき対象にボムが渡ったら大変ですものね。
- 右の「62 Launch Phoenix Bomb – Abilitiy」を選択して右クリックし、「Create Mod」を選択します。これはアビリティによりフェニックスボムを投下した際の挙動を設定します。
- ModifiresでCharredとChokingのGoodを追加します。これでボムランチャーを食らった相手は窒息するようになり、さらに炎熱耐性が低下します。
- 右の「64 Launch Phoenix Bomb – Normal Targeter」を選択して右クリックし、「Create Mod」を選択します。
- 下のAreaを1から2にします。これで半径2ヘクスの範囲内にパイレックスの恩恵を行き渡らせることができます。
- 右の「66 Launch Phoenix Bomb – Normal Effect」を選択して右クリックし、「Create Mod」を選択します。
- Thermalを26から18にします。威力を犠牲にして汎用性をもたせたという格好になります。
5.MODを完成させてみよう
注意!
ここまでの変更はすべて保存されていません。なので、編集データを保存する必要があります。
- 気が済んだら、FileのSaveを選びます。これで編集データを含んだデータが.rpkとして作ったmodフォルダに反映されます。
- ウィンドウを閉じます。「変更をTest,acpに上書きしますか?」というウィンドウが出るのでこれもOKを押します。
- PackageManagerがMODファイルの変更を検出してリセットしたので、先程のTest,acpを開きます。
- Included FilesにTest,acpがあることを確認して下さい。
- Title、Author、Tags、Versionを適当に決定します。これらはMODをSteamワークショップ上などに挙げる際に必要となりますが今回は内製なので適当で大丈夫です。
- Select Imageから用意した64*64の画像を読み込みます。
- 全て入力したらFileからPublishを押し、続いてSaveも押します。
6.実際に適用してみよう
作成したMODを実際に適用してプレイしてみましょう。
正しく変更されている場合、装備プロパティの文章も自動的に更新されているはずです。
- ランチャーを起動します。
- MODセクションを開きます。うまくここまで完成していればTest名義のMODファイルがリスト上に存在するはずです。
- Testを有効化します。
- 新規ゲームをプロメテアンで開始します。
- フェニックスボムランチャーやイージスタンクの性能が変わっていることを確認します。
この一連の流れを応用することにより、様々なアビリティやアップグレードをいじることができます。
ただし、くれぐれもゲームバランスにはご注意を。また、最上位(Doomsdayフラグが設定されていない?)アップグレード以外は敵も使用してくることをお忘れなく。
7.おまけ
おまけ
※どうなっても知りませんよ!
- Age of Wonders PlanetfallContentTitlePacksPlanet_Templatesを開く
- Planet_Template_Capital.rpkを開く
- Planet Template Capital – Flavor Settingsを選択する
- Flavor Settings:FrontierをCreate modする
- Player Adjacent Uninhabitable Sector Countを0にする(※首都に隣接する山岳セクターがなくなる)
- Player nearby Bronze Outpost Countを4にする(※首都周辺の銅ランドマーク=独立勢力が増える)
- Planet Template Capital – Flow Settingsを選択する
- Flow Settings:CapitalをCreate modする
- Amount of STUFFSの各数値を任意の値にする
- ヒント:HighValueは金銀のランドマークを指し、Amount/Playerはプレイヤー人数毎に何セクター用意するか、Amount/Areaはマップ全体で何セクター用意するかを指す
- Save
- Publish
- 首都星系でプレイ開始
- やった!!可能性は無限大だ!!