Overview
全国1億人のMen of Warファンのみなさんこんにちは。ここでは、大人気RTSメン・オブ・ウォーについて、軍事的な解説を交えながら「どう考えてどう戦っていくか」このテーマを追求し解説していきます。このゲームを買ったけど、戦い方がわからない。すぐに戦車がやられてしまう。相手の戦車が倒せない。この場所の敵が倒せない。そういった悩みを抱えている人をすべて救い出し、ステップアップした上級指揮官に育て上げるため本説は構成されています。
まずはじめに
本稿は未だ執筆中です。
不定期に空いた時間を見つけて記事を追加していきます。
1.戦闘論
—-戦闘論とは—-
戦闘論とは、各部隊単位の戦闘方法について述べたものである。
MoWを遊ぶにあたって、ここが一番目の付けやすく改善しやすい場所であるため、以下詳細に解説していく
①アンチ関係(何出せばいいか困ったらココ!)
まず大前提として、同じ兵科ならばコストが高いほうがアンチユニットになる。
【画像:ホモと学ぶアンチ関係】
歩兵は機関砲車両に対し著しく弱い。機関砲車両は戦車に弱く、その戦車は自身よりコストの高い戦車に対し弱い。
歩兵はその数と視界から、ある程度戦車に対し有力な力を持つ。特に、重戦車はCPと視界の問題から特に歩兵に対し弱くなる。
【画像:ホモと学ぶアンチ関係2】
これら上の機動兵器に対して、置物兵器は近いコスト帯において、比較的ローコストにアンチ関係をとる
対戦車砲は、機動できない分安価に同コスト帯の戦車を撃破しうる。
砲兵は、この機動できない置物兵器に対しアンチ関係をとる。その砲兵は、起動する兵器に対し著しく弱くアンチ関係をとられる。
この基本のアンチ関係をしっかり把握して、次の話に移りたい。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ここからは、より実践的な車両のアンチ関係について紹介する
以下の対策はそのユニットに対し同コスト帯付近で5割以上の勝率を上げられる最安コストの目安であり、性能差に余裕が欲しければ上位のユニットを勧める。
また、同列に複数並ぶ場合は、左から順にお勧めするユニットになっている。
以下、A:America S:Soviet C:Commonwealth G:Germany J:Japan Empire
【ドイツ軍対策】
<総評>
ドイツは SdKfz222→Ⅲ号戦車J型→Ⅳ号戦車H型→Veteran Tigerといったような強力な打線がつながり易い。
このあたりのドイツ定番オーダーに対し、しっかりとしたアンチ意識を持とう。
SdKfz222 &FlakpanzerⅠ&PzKpfwⅡ-Luchs
A:M5A1-Stuart M3-37mmATgun M3-Lee
S:T-60 T-70 M37-45mmATgun
C:Mk.Ⅲ-Valentine歩兵戦車 QF-2-pdr
J:九十七式中戦車Chi-Ha 47mm-Type1 ATライフル兵
AA-tank-Ostwind・AA-tank Wirbelwind
A:M4A3-Sherman M3-Lee M24-Chaffee
S:T-34-76-1943 ZIS-2
C:QF-6-pdr 巡航戦車-Mk.VIII-Cromwell
J:57mm-Type2 一式中戦車-Chi-He
PzKpfwⅢ-Ausf.J
A:M4A3中戦車-Sherman M4A3R2火炎放射戦車-Crocodile M1-ATgun
S:T34-76-1943 T34-57 ZIS-2
C:巡航戦車-Mk.VIII-Cromwell M4A4-中戦車-Sherman
J: 一式中戦車Chi-He 三式中戦車Chi-Nu 75mm-Type90
PzKpfwⅣ-Ausf.G
A: M5-ATgun M4A3E8(76)W-Sherman
S:ZIS-2 T-34-85
C:6ポンド コメット
J:四式中戦車Chi-To 75mm-Type90
StuGⅢ-Ausf.G
A:M5-ATgun M4A3E8(76)W-Sherman
S:T-34-57 ZIS-2
C:コメット 17ポンド砲
J:四式中戦車-CHi-To
PzKpfwⅣ-Ausf.H
A:M4A3E8(76)W-Sherman M5-ATgun M36-Slugger
S:T-34-85 ZIS-2
C:コメット 17ポンド firefly
J:Chi-to 75mm-Type90
PzKpfwⅥ-Tiger
A:M26-Pershing
S:IS-2
C:センチュリオン
J:Ha-To Hori-2
PzKpfwⅤ-Panther
A:M26-Pershing
S:IS-2
C:センチュリオン
J:Chi-Ri HoRi-1&2
TigerやPantherと同等の貫徹力を持つ駆逐戦車(動物園)
A:M26E4-SuperPershing
S:KV-2 IS-2
C:センチュリオン
J:Ha-To
PzKpfwⅥ-Kingtiger
A:有効なアンチユニットなし
S:KV-2
C:有効なアンチユニットなし
J:Ha-to
【アメリカ軍対策】
<総評>
米国は流れを作るというよりはむしろ相手に合わせたカウンターに優れる。
米国のカウンターユニットに対してしっかりカウンターし返すヴィジョンを持とう。
M-20&M3A1
G:PzKpfwⅡ-Luchs SdKfz222
S:T-60
C:Mk7 Tetrarch Dodge WC-55
J:Ha-Go 47mm砲
M5A1-Stuart
G:PzKpfwⅢ-Ausf.J Pak36
S:T-34-76 T-70 45mmATG
C:Valentine 2ポンド砲
J:Chi-He 57mm砲
M24-Chaffee
G:PzKpfwⅢ-Ausf.J PAK38
S:T-34-76後期型
C:Matilda 2ポンド砲
J:Chi-Nu 57mmATG
M19
G:PzKpfwⅣ-Ausf.G
S:T-34-76後期型 ZIS-2
C: M4A4 Cromwell
J:57mmATG
M3-Lee&M4A3-Sherman
G:PzKpfwⅣ-Ausf.G PAK40
S:T-34-57 ZIS-2
C:17ポンド M4A4
J:Chi-Nu 75mmATG
M4A3R2-Crocodile
G:PzKpfw-Ausf.H PzKpfwⅣ-Ausf.G PAK40
S:T-34-57 ZIS-2
C:コメット 17ポンド
J:75mmATG Chi-Nu
M4A3E8(76)W-Sherman
G:PzKpfwⅥ-Tiger PAK40
S:ZIS-2 T-34-85
C:コメット 17ポンド
J:75mmATG Chi-To
M18-Hellcat&M10-Wolverine
G:PAK38
S:ZIS-3
C:6ポンド砲 マチルダⅡ
J:75mmATG
M26-Pershing&M26E4-SuperPershing
G:PzKpfwⅥ-Kingtiger PzKpfwⅥ-Tiger
S:IS-2 BS-3
C:センチュリオン
J:Chi-Ri Ha-To Ho-Ri1&2
【ソ連軍対策】
<ソ連軍>
ソ連にはドイツの序盤の流れを作るユニットを抑える強力なアンチユニットが揃っており、また中盤後半にもしぶとい車両が多い。
時間を稼ぐことで得をする国家がソ連である。
T-60&T-70
G:PzKpfwⅢ-Ausf.J PAK36
A:M3-Lee M3-ATgun
C:2ポンド砲 Valentine
J:47mmATG Chi-He
T-34-76-1941&1943
G:PzKpfwⅣ-Ausf.G
A:M4A3-Sherman M5-ATgun M4A3R2-Crocodile
C:M4A4-Sherman 17ポンド砲
J:Chi-Nu 75mmATG
T-34-57
G:PzKpfwⅣ-Ausf.H StuGⅢ-AusfG Pak40
A:M4A3E8(76)W-Sherman M5-ATgun
C:17ポンド砲 コメット
J:75mmATG Chi-To
KV-1
G:PzKpfwⅣ-Ausf.H PzKpfwⅥ-Tiger
A:M36-Slugger M4A3E8(76)W-Sherman
C:コメット
J:Chi-To
T-34-85
G:PAK40 PzKpfwⅥ-Tiger
A:M5-ATgun M4A3E2-Jumbo
C:17ポンド砲 コメット
J:75mmATG Chi-To
KV-85&IS-1
G:PzKpfwⅥ-Tiger PzKpfwⅤ-Panther
A:M26-Pershing
C:コメット
J:Ha-To Chi-To
IS-2
G:PzKpfwⅤ-Panther PzKpfwⅥ-Kingtiger
A:M26E4-SuperPershing
C:センチュリオン
J:Hori-1&2 Ha-To
IS-3
G:PzkpfwⅥ-Kingtiger Elefant
A:M26-SuperPershing
C:センチュリオン
J:Ha-To
【帝国陸軍対策】
<総評>
全般的に、その時間にしては主砲が強く車体装甲の足らないものが多い。
そのため、日本軍の戦車は総じて駆逐戦車として運用される。
Ha-Go&Ke-Nu
G:Pak36 PzKpfwⅢ-Ausf.J
A:M5A1-Stuart
S:T-60 45mmATG
C:クルセイダー
九十七式中戦車Chi-Ha57&47
G:PAK38 PzKpfwⅢ-Ausf.J
A:M1-ATgun M24-Chaffee
S:ZIS-3 T-34-76
C:クルセイダーAA
一式中戦車Chi-He
G:PAK38 PzkpfwⅣ-Ausf.G
A:M1-ATgun M4A3-Sherman M4A3R2-Crocodile
S:ZIS-3 T-34-57
C:6ポンド砲 シャーマン
三式中戦車Chi-Nu
G:PAK38 StuGⅢ-Ausf.G
A:M1-ATgun M4A3E8(76)W-Sherman
S:KV-1 ZIS-3
C:6ポンド砲 チャーチル
四式中戦車Chi-To
G:PzKpfwⅥ-Tiger PAK40
A:M26-Pershing
S:IS-2 IS-1
C:17ポンド砲 コメット
五式中戦車Chi-Ri
G:PzKpfwⅤ-Panther Jagdpanther
A:M26E4-SuperPershing
S:IS-2
C:センチュリオン
Ho-Ni1
G:PAK40 PzKpfwⅣ-AusfH
A:M5-ATgun
S:ZIS-2
C:17ポンド砲
Ho-Ri1&2
G:Elefant Jagdtiger
A:有効なアンチユニットなし
S:KV-2
C:有効なアンチユニットなし
【英軍対策】
<総評>
ダイムラーMk.1&テトラーク
G
A
S
J
ヴァレンタイン&マチルダ
G
A
S
J
クルセイダーAA
G
A
S
J
クルセイダー
G
A
S
J
シャーマン
G
A
S
J
クロムウェル
G
A
S
J
コメット
G
A
S
J
シャーマンFireFly
G
A
S
J
センチュリオン
G
A
S
J
【特別な対策が必要なユニット】
変わった能力を持つため通常のコスト論に照らし合わせることが出来ず、専用の対策を必要とするユニットが存在する。
PzKpfwⅢ-Ausf.N
KV-2
M36-Slugger&アキュリーズ
STUH42
シュトゥルムティーガー
チャーチル系戦車
Nashorn
M4A3E2-Jumbo
M4A3-Calliope
ISU-152
②コスト差、性能差
③地形の活用
—-地形の活用—-
すべての兵士は地形の効果なくして行動することは出来ない。戦闘を有利な態勢で戦うためには、その戦場に存在する地形地物を敵よりも上手に活用する必要がある。
そのために、まずは地形分析を行い地形に対する理解を深めていこう。
【COCOA分析】
COCOA分析とは、地形分析において考慮すべき5つの事項の頭文字をとったものである。
地形の基礎知識を理解したうえで、COCOA分析ではその地形が実際どのように戦闘に用いられるかを理解しよう。
①緊要(きんよう)地形(Critical Terrain)
緊要地形とは、主に戦術的な価値が高いと判断される地形のことを指す。
たとえば、平原の中にひとつだけある岩・建物であったり、旗下を援護できる位置にある生垣などは重要たりうる。
写真右の建物の窓は旗を一望でき、屋根もあるため手榴弾が届かない。この場所にMGガンナーを配置すると、敵は旗に手が届かなくなる。
このようなただのガレキも、旗の前にあると緊要地形になる。また、その奥に映る水辺も掩蔽の一種であるが、旗の範囲内にあるため敵の射線が通らず重要な地形であるといえる。
場所はLakeland。この赤で示した地点は、囲まれた平原を一瞥できる高い地形にあり、射撃・監視能力が高い。また、後ろの背斜面を利用して歩兵の増援が安全に到達できる経路をもつため、戦術価値が非常に高い。
②障害(Obstacle)
障害とは、文字通り通行の障害となりユニットの運動を制限する地形のことを指す。
障害にも天然のものと人口ものがあり、また歩兵に対しての障害と車両に対しての障害の2種類がある。
こういった斜面は急過ぎて車両が超えることは出来ない。歩兵ならば越えることが出来るので、斜面の片面どちらかを歩兵で制圧することで、敵の突破を防止することが有効な手段となる。
ビニールハウスは射線が通りづらく、また射撃すると建物が崩れる。その瓦礫に殺傷判定があるため戦闘中に歩兵をビニールハウスへ進ませることが出来ない。そのためこの地は歩兵に対して障害であるといえる。
【画像:ホモと学ぶ障害】
③掩蔽(えんぺい)(Concealment)
掩蔽とは、敵の射撃に対する防護地形のことを指す。
生垣・岩・土嚢・ガレキ・窓といった身を乗り出して射撃できる掩蔽のほかに、建物内部・大きな岩・大きな窪地・砲撃痕といった間近に接近されるまで存在が露見しない掩蔽もある。
何も無い平原には、掩蔽が無い。無ければ、作ってしまえばいい。こうして掩蔽を作ってやることで、射撃戦を有利に進ませることができる。
中腰でMGを構えられる高さのオブジェクトは掩蔽に使える。この岩はダイナマイトでも崩れない。MGを配置してもいいし、AT兵を隠してもいい。
④監視(Observation)
監視とはある地点から戦場を見た際確保できる視界のことを指し、射界とも大きく関係する。
MoWにおいては、敵ユニットの動向を把握するために歩兵を射撃禁止にして前に偵察に出すことがあり、この偵察の存在が相手に露見しにくい地点を監視地形として重用する。
赤線で囲った地形は茂みに覆われている。被発見率が低く、ここにユニットがいると水辺の際以上の視界が得られる。こうした監視ポイントへは積極的に歩兵を送りたいし、逆に相手が兵を置いてるならば殺しに行きたい。
【画像:ホモと学ぶ監視】
⑤接近経路(Avenue of approach)
接近経路とは複数の緊要地形の間を結ぶ経路のことを指す。
MoWでは道路とそれ以外の地形においての車両移動速度に差があり、初動や増援でどの接近経路を車両が通るか、というのがある程度決まる。
また、崖地など侵攻不可な地形を迂回しなければならない場合、丘や窪地に侵入するときはなだらかな斜面に接近経路が決まってしまう。
斜面背部を制圧すると、赤線に沿って接近経路が形成される。こうした接近経路は敵の射撃に対して安全であることが求められる。この場合では、青い部分が安全圏となっている。
連なる建物は時として道となる。赤線のようなルートを通ると、黄色線よりも射撃を受けにくい。
2.戦術論
—-戦いの三要素—-
戦いは次の三要素によって支配される
力(Energy)・・・ 敵を打撃する基礎要素
時間(Time)・・・ユニットが効力を失い陳腐化するまでの資源的要素
空間(Space)・・・地形特性、速力や有効射程の広さおよび態勢
これらの三要素は相互に相関連して戦いの本質である戦闘力を強化、あるいは弱化させ、その戦闘力の発揮に影のように付きまとう概念である。
—-戦闘力とは—-
戦闘力とは、敵を屈服させる力のことである。戦闘力は無形的要素、有形的要素に分けられる。
(1)無形的要素
無形的要素とは、部隊を構成する個人および団体の心身両面の能力、分かりやすく言うと部隊や軍隊の精神力である
すなわちその要素は
指揮統御の優劣
規律および士気の維持
訓練の成否
団結心の有無
等である。
(2)有形的要素
有形的要素とは兵量、兵装の量およびその質である。
すなわちその要素は
編成装備
兵器や兵士の質
投入可能な物量
等である。
無形的要素は数値化しにくい反面、有形的要素は数値化しやすく、特にこの解説においては有形的要素をメインに説明を進めていく。
—-戦闘力の原理—-
(1)戦闘力の性質
戦闘力には、4つの性質がある
- 「集」・・・集めれば強くなる
- 「散」・・・分散させれば弱くなる
- 「動」・・・動かせば強くなる
- 「静」・・・静止すれば弱くなる
いかに戦闘力を持っていても、分散し静止すればその能力は発揮されないが、集めて動かして初めてその全能力が発揮される。
このことから、敵に打撃を加えようとする場合、「集」×「動」の戦理が発生する『攻撃』が主導性を確保して戦火を収めうる最良の方策である所以になっている。
(2)戦闘力発揮上の特質
戦闘力を発揮するとき、先に述べた3つの要素と4つの性質には関係性がある。
この要素と性質は、単純な掛け算によって戦闘力の発揮に現れる
戦闘力の発揮=(基礎戦闘力)×(4性の選択、組み合わせ)×(時間)×(空間)
戦いには常に相手が存在し、その相手に対して相対的な差が出現するため、力の基準や限度に絶対性が示されるわけではない。
自分の最善と判断した力以上に、敵はより大きな力を発揮するかも知れないので、あらゆる要素を結集しつくすことが必要になる。
戦闘力の発揮に関係する諸要素が両軍ともほぼ同等な場合、その勝敗は有形的戦闘力の絶対値に正比例する。
戦闘力は陸・海・空の三方向から立体化して発揮するとき、もっとも大きく、かつ完全でありうる。
戦闘力は運動により磨耗する。戦闘力は初動の衝撃時にもっとも大きな速度を持ち、それの生む衝撃や混乱は磨耗や時間とともに沈静する。
戦闘力には有効な打撃方向が存在する。力は垂直に加わるときにもっとも強く、斜方向に加わる場合は分力になり分散し弱体化する。
戦闘力は人の作り上げたものである。それは時間と空間に作用されつつ創造され、育成されてその会戦場裡に発揮される。
指揮官の戦闘力の創造はひとつの芸術であり、指揮官は偉大な芸術家でなければならない。
戦闘は、一般に彼我と共に動きがあり、この動きは静から動に、あるいは集から散に、またそれぞれの反対に変化する。
この変化を生じるタイミングこそが弱点であり、通常は弱点は時間と共に強点へと変化する
戦術の数々
—-戦闘力の集中—-
【戦闘力の集中の意義】
このゲームにおいては、あるタイミング、あるマップの場所において
とでも言うべき一点が存在する。
この一点で勝ちさえすれば、たとえ重要でない戦域で敗北をしていても、全体の有利を獲得することが出来る。
そのために、その決勝点に限りある戦闘力を集中させる必要がある。
<戦闘力の集中法>
ナポレオンは、戦場に到着する前に戦闘力を集結させる方法をよく好んだ。
軍事的に言えば内線的であり、突撃破砕に弱いことを気をつければ強大な破壊力を生かすことが可能である。
戦場に集結する前に味方とボイスチャットで連絡を取り、目的戦域のやや後方で部隊を集結させる。
この際窪地、丘、茂み、建物でその終結を秘匿すると相手にその集結が伝わらず都合が良い。
大モルトケは分散進撃時にその攻撃タイミングを合わせることが可能であることを主張し、外線的な集中法を重視した。
個々の持ち戦線から戦力を摘出し、攻撃を開始したい特定の戦線に各人がタイミングを合わせて戦端を切ることで、敵の対処能力の破壊をもくろむ。
多方向からの攻撃になるため、防衛側に方向性の強い兵器が存在する際に特に効果を発揮する。
3.マップ研究
ここでは、頻繁に対戦が行われるマップを要素に分けて解説していく。
取り上げる予定のマップは
①WorkShop
2VS2、1vs1ともに定番中の定番。小さいながら多くの要素が詰まっており、多くの戦術、戦略が編み出され競技性が高い。
②Firmland
3vs3の定番。左右間が比較的短く、縦に長いのが特徴で左右間の連携がとりやすく、チーム戦の醍醐味を味わえる。
③Village
ここで、解説に使う表記の説明をする。
ピンク:緊要地形
緑色:掩蔽
青色:障害
黄色:監視
赤色:接近経路
となっている。接近経路については、矢印の方向に進軍、その逆に後退や陣地転換に用いられることをを示す。掩蔽について、MGガンナーがいると特に効力を発揮する地形にはMGと表記される場合がある。
①Workshop
早速だが中央の旗から見ていこう。
まず、工場を覆う壁が歩兵に対し有効な障害となっている。建物自体も障害の一種で、このため旗や前方に安全に進むルートが多くある。
ピンクの木と貯水塔は登ることが可能で、ここに分隊支援歩兵を入れると旗周辺すべての敵に対し制圧が可能である。このためこのふたつは緊要地と言える。木の方は用意に登ることが出来るが手榴弾で壊れるという性質があり、貯水塔のほうはダイナマイトでないと壊れないが射撃を食らい登ることが難しいという性質がある。
黄色い排気塔にも登ることが可能であるが、対戦車手榴弾一発で壊れるため、監視の歩兵を程度でいいだろう。入れる
旗周辺の土管の数々は有用な掩蔽で、しばしば掩蔽同士の手榴弾の投げ合いが発生する。
南西の旗は太い道路の脇にある。ここは直線的な火力が物を言いやすく、対戦車砲やスナイパーが活躍する。マップ西の端にある坂は歩兵にとって見晴らしがよく、坂にある茂みにはよく偵察の歩兵が隠れている。そのほか、道路側の茂みも歩兵を隠して監視するにはちょうどいい場所だ。
南北双方にカバーが出来る岩があり、MGにとって有効な掩蔽として機能する。
この道路を正面を突破しようと思っても遮蔽物がひとつも無いため、機動戦ではなく火力戦がしばしば展開される。
また、中央よりの壁と建物の間の接近経路を使用すると、相手の旗に対し火力支援が可能な位置に掩蔽としての壁がある。このため、この通路の歩兵排除・浸透防御が重要となる。
南東は茂みが多く、歩兵や対戦車砲の隠蔽に気が付きにくい。また、カバーは出来るが乗り越えられない柵が存在し、こうした状況が合わさって歩兵で防衛線を立てるのに有利な地形といえる。
写真上で北東のほうに移っているガレキの掩蔽は直線一帯を制圧が可能なポジションであり、MG兵を送ることが望ましい。
道路上での戦闘となる北西。中央や南西で紹介したことが基本となる。
道路での火力戦闘に見切りをつけたければ壁沿いに浸透する手段もとれる。
南西旗の東側に判りづらいが小さな丘があり、戦車の砲塔も十分隠せる高さがある。ここは中央、南西・北西旗の双方に射撃が届きやすく、曲射兵器が身を隠して撃つのに適している。このため緊要地といえる。
マップ端西側のグリーンの範囲となっているポイントは反斜面陣地として活用が可能であり、戦果拡張を狙いしばしば突破してくる軽車両の対策にAT歩兵を隠すことが多い。
北東
まず緊要地について、北西から断続的に東へと連なる丘があり、これも北西と同様に曲射兵器や戦車を隠すのに適している。
次に、旗本にあるリスポンから見て垂直に立つ壁は非常に重要な緊要地であるといえる。
双方の歩兵がこの壁をめぐって手榴弾戦を繰り広げることがあり、その双方の接近経路もまた破壊が難しい。もし中央の北側陣営の掩蔽からの射界に優越があるのならば、壁を残して旗をキャプチャーする歩兵を隠すのが都合が良い。逆に北側陣営の掩蔽からの射界に優越が無いのならば、この壁を壊して射界を新しく確保するしかない。
また東側の家に関して、ここの2階はそこそこ優秀な掩蔽であり、家の背面は双方にとって優秀な伏撃ポイントである。
旗の近くの木は登ることが可能であるが、相手の射点が近く多いため射撃線において不利である。また前述の緊要地たる壁を使用して手榴弾を投げられやすいので監視程度にとどめておくといい。
白い矢印の侵攻ルートは北側のMGのいる掩蔽や建物からの伏撃を受けやすいので避けたほうがいいが、逆にこの二つの脅威を抑えると有効な接近経路として使うことが出来る。