Overview
このガイドは、初めてアクションゲームツクールMVを操作する方向けのマニュアルとなります。Part1は、プレイヤーキャラクターを別のゲームからインポートして設置して動かすまでとなります。
はじめに
本ガイドは、これまでゲームを一度も作成したことがない初めての方を対象としています。
今回は、
がテーマです。
アクションゲームツクールMVでゲームを作って動かすのに最低限必要な6step
以上が基本的な流れになります。
(Step4のタイル配置はそれより前に実施しても問題ありません)
※今回は、既存のゲームから素材をインポートするため、Step1と2をまとめて記載します。
こまめに保存しておきましょう!
「Ctrl」+「S」で保存することができます。
Step1‐1 素材の登録
素材は、自作のものにこだわる場合は自分で作って登録する必要がありますが、まずは作成の流れを理解するために、もとからアクションゲームツクールMVに入っている素材をインポートしてみましょう。
まずは、新しいゲームの作成から始めます。
「プロジェクトを作成」を選択します。
ゲームタイトルは「Test game」にしましょう。
ここで、「空のプロジェクトを作成する」にチェックを入れます。
「次へ」をクリックします。
次に、サイドビューアクションか、トップビューアクションのゲームかどちらかを選びます。今回は「サイドビュー」を選択してください。
「次へ」をクリックしてください。
下の画面の設定がでてきますが、そのままにして問題ありません。
「OK」をクリックします。
何も入っていない新しいプロジェクトが作成されました。
タイル、アニメーション、オブジェクト、素材とも現状ではまだなにも入っていません。
今回は、既存のサンプルゲームから素材をインポートする方法をご紹介します。
左上の「ファイル」の「プロジェクトを閉じる」を選び、もう一度「プロジェクトを作成」をクリックします。
今度は、「空のプロジェクトを作成する」にチェックを入れずに進めてください。
ゲームタイトルは何に設定しても構いません。今回は「Universe」にします。
※こちらでも、「サイドスクロール」型を選択します
すると、左端の「title」をクリックすると表示される、「Universe」というタイトルのゲームが開いたと思います。
このゲームから素材をエクスポートしましょう。
今回は、設定などを他のゲームからそのままコピーできる「エクスポート・インポート」を選択します。
・エクスポート…素材の取り出し
・インポート …素材の取り込み
Step1-2 素材のエクスポート
■「タイル」のエクスポート
・タイル…ステージの設計をするツールになります。壁の設定などが可能です。
まず、アイコン付きの「シーン」の右にあるアイコン付きの「タイル」をクリックします。
(すぐ下にある「タイル」と間違えないようにしましょう)
いろいろとタイルが入っていますね。この中から好きなタイルを選びましょう。
ここでは、「SCAFFOLD-SF5」「SCAFFOLD-SF6」を選択します。
タイルを選択して、タイル名の上で右クリックします。アクションゲームツクールMVでは、
で、これで様々なものを追加できるので、「困ったときは右クリック」と覚えておきましょう。
複数選択するときは、「Ctrl」や「Shift」を使用すると便利です。
「タイルをエクスポート」を選択すると、設定をそのままにして選んだタイルを取り出すことができます。
「OK」をクリックしましょう。
エクスポートする際に「内容」という箇所にメモを残すことができるので、例えば「2ステージ目のタイルとして使う」など書いておくことができます。
ここでは例として、「tile_export」というファイル名にしましょう。管理しやすい場所に保存してください。
続けて、ほかの素材もエクスポートしてしまいましょう。
■アニメーションのエクスポート
「タイル」と同様に、「アニメーション」もエクスポートすることができます。
さきほどの「タイル」の隣の「アニメーション」をクリックします。
登録されているアニメーションをいろいろとみてみましょう。
この中から、今回ははじめに設定する主人公、敵、弾をエクスポートします。
- 「PLAYER」のアニメーションの3つすべて
- 「ENEMY」の「crawling」「flying」
- 「GIMMIK」の「fire」
- 「UI/GAUGE」の「bullet」
- 「PARTICLE」の「[general]particle_damage_1」
を「Ctrl」を使って選択しましょう。
タイルと同様、「左端のセクションの上で、右クリックでエクスポート」をします。
そのまま「OK」を押して保存しましょう。
ファイル名は「anime_export」にしましょう。
Step1-3, Step2 素材のインポート
■素材のインポート
では、エクスポートした各素材をインポートしましょう。
アクションゲームツクールMVは、二つのプロジェクト(ゲーム)を同時に表示させることができないため、左上の「ファイル」から「プロジェクトを閉じる」を選びます。
※「universe」は上書き保存せずに終了しましょう
次に、先ほど自分で作った空のプロジェクト「Test Game」を開きます。
まずは、「タイル」をインポートしましょう。
また、右クリックの登場です。ここで、左端のセクションで「タイルをインポートする」を選びます。さきほどを保存した「tile_export」を選びます。
「OK」を押します。
そうすると、先ほどエクスポートしたタイルがインポートされます。
同様に、アニメーションもインポートしましょう。「タイル」タブの横の「アニメーション」の画面を開きます。
ちなみに、各セクションの幅は端にカーソルを合わせてサイズを変えることができます。用途に合わせてサイズをカスタマイズしてください。
また右クリックでさきほど保存した「anime_export」をインポートします。
これでタイルとアニメーションがインポートされました。
これでStep2まで完了したことになります。
それでは、Step3のオブジェクトを作成していきましょう。
Step3 オブジェクトの作成
■オブジェクト…実際のアニメーションを動かすことができるようにする生成物のこと。
「アニメーション」を作って、「オブジェクト」で追加することで設定することができます。
今回は、「待機」「歩く」「ジャンプする」といった基本的な動きができるようにします。
オブジェクト生成前に、インポートしたゲーム、「Universe」のアニメーションでどのようなアニメを使用するか確認しましょう。
「アニメーション」タブをクリックし左側のアニメーション一覧の中にある「インポートされた素材」をチェックしましょう。
「export_file」>「PLAYER」>「wait」をクリックしましょう。
右側に「原点の設定」があります。こちらを見てみましょう。
・原点…そのアニメーションが動くときにどこを起点にしてアニメーションを表示させるか
このアニメーションでは「足元」に設定されていますね。キャラクターの下の赤い十字のポイントが原点になります。
「▶」(再生)マークを押すと、設定されたアニメーションの動きが確認できます。
同様に、今回設定する「Walk」「Jump」も確認しておいてください。
■オブジェクトの作成
それでは、実際にアニメーションからオブジェクトを作っていきます。
「オブジェクト」タブをクリックして下さい。
今回もまた、右クリックで「オブジェクトを追加」をクリックします。
その際に、以下の画面が表示されます。
このように設定してください。
オブジェクト名は「プレイヤー」、「アニメーションを選択」は「wait」にしましょう。
今回はプレイヤーキャラクターのオブジェクトを作成するので、ここで、「入力デバイスで操作するオブジェクト」にチェックを入れ右下のOKを押しましょう。こうすることで、このオブジェクトを操作することが可能になります。
「入力デバイスで操作するオブジェクト」にチェックを入れたことで、自動的に以下の三つのアクションが追加されます。
「待機」「歩行」「ジャンプ」です。
この時、「待機」のボックスの角が丸まっているのがわかりますでしょうか?
この丸まっているボックスのアクションが一番最初に取るアクションになります。
変更したい場合は、右クリックの「初期アクションに設定」で変更できます。
待機では、以下のアニメーションが設定されています。
先ほど確認した「wait」ですね。
同様に、「歩行」「ジャンプ」も確認して設定しましょう。
「歩行」は、アニメーションを「walk」に設定します。
「ジャンプ」は、アニメーションを「jump」に設定します。
さらに、右側の「ジャンプ動作を行う」にチェックが入っていることを確認します。
この、「待機」「歩行」「ジャンプ」にそれぞれ、矢印が出ていますね。
これを「リンク」といいます。各アクションをつなげることができます。では、どのような条件でそれぞれの動作がつながっているのが見てみましょう。
リンクの位置は、矢印の端の □ をクリックすることで変えられます。
1.待機→歩行
待機と歩行の間の矢印(リンク)をクリックします。
スクリーンショットの右側の赤枠にあるように、
「← 押された」「→ 押された」という表記がありますね。
これがアクション遷移の条件となります。
2.歩行→待機
歩行から待機は、何も入力されなかったときに戻ると設定されています。
3.待機 もしくは 歩行→ジャンプ
待機でも歩行でも、おなじく「A.押された」でジャンプする、という設定がされています。
※コントローラーを基準にしているので、この場合、「コントローラー」ボタンの「A」という意味になります。
4.ジャンプ→待機
「タイルの壁判定と接触する」と、待機するという設定になっていますね。
※このオブジェクトは、ジャンプから歩行に戻るという設定がされていないので、ジャンプした後は必ず待機に戻る設定になっています。
これでStep3は終了です。
では、実際にこのオブジェクトをゲーム画面で動かしましょう。
動かすためには、タイルを設定する必要があります。
Step4 シーン作成・タイル配置
では、「タイル」タブをクリックします。
インポートしたタイルに設定を加えます。インポートしたタイルのいくつかには、すでに赤い枠がついているのがわかりますでしょうか?そのタイルについては、各種設定がされているという目印になります。
さきほどインポートした、「SCAFFOLD-SF5」を選択します。
今回は、まだ何も設定されていないタイルに設定をしていきます。
赤い枠がついていないタイルを選択しました(緑枠の部分)。
右側に、壁設定がありますね。これで、壁として設定すると、キャラクターが壁判定と接触して落ちなくなります。今回は、右の白いボタンで「全て」に壁設定をしましょう。
タイルは一つだけでなく、複数一度に設定することもできます。
緑枠のタイルをマウスをドラッグして4つ一度に設定します。
これで一度に壁として設定できました。
では、これをシーンに配置していきましょう。
「タイル」タブの左の「シーン」タブをクリックします。
また、「シーン一覧」の上で、右クリックで「シーンを追加する」を選びます。
すると、シーンの設定画面が表示されます。
赤枠の部分で、シーンの長さを設定することができます。今回は幅を3に設定します。
ここで、インポートしたタイルの選択ができます。タイルセットの「+」ボタンをクリックしてタイルを選択しましょう。タイルセットのタイルの種類は▼から変更できます。
BGMなどを作ったらシーンごとに設定も可能です。
「OK」を押します。
シーンが作成されました。
それでは、作成したシーンにタイルを配置していきましょう。
先ほど壁判定を設置したタイルを選び、左端の鉛筆マークをクリックして、タイルを置いていきましょう。
簡単に設置できます。
もう一つ設定した4つ並びのタイルも置いてみましょう。
こんな風に設定しました。
これでStep4は終了です。
Step5 オブジェクトの設置
それでは、Step3で作成したプレイヤーオブジェクトを置いてみましょう。
左の上の「タイル」の横の「オブジェクト」をクリックし、「プレイヤー」を選択してそのまま右に移動させてください。
設置できましたね。
右側のタイルが少し高いので、消しゴムで消します。
一つ左の「タイル」タブに戻って、左の消しゴムアイコンをクリックして、消しましょう。
消えましたね。
ではいよいよ、テストプレイに入りますが、その前にキーの設定を忘れないようにしてください。
■キーの設定
さきほど、ジャンプに遷移するには「A.押された」という設定にしたので、Aボタンを忘れずに設定します。
一番上の「設定」の「操作キー管理」をクリックして設定します。
「キーボード・マウス」のAの行の「ボタン1」の右をダブルクリックします。
このままでは「A」に何も設定されていないため、プレイヤーがジャンプすることができません。
キーボードの「W」を割り当てましょう。
「テンプレート」にチェックを入れて、「OK」を押します。
これで準備OKです。
Step6 テストプレイ
いよいよ、最終Stepまできました。このStepはとても簡単です。
「F5」キーを押してください。
もしくは、画面右上の 「▶」マークを押してください。
テストプレイが始まります。
さきほど割り当てた「W」でジャンプができます。
無事画像のように動いたでしょうか?
これでプレイヤーキャラクターの待機、歩行、ジャンプが確認できました。
穴に落ちて動かなくなったときは、F5を押すと初期配置に戻ります。
これで、第一段階は終了です!お疲れさまでした。